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Stray thoughts

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随想。あるいは道に迷った思考。

[TRPG]ゲームシステムを攻略する楽しさ

 僕がTRPGのキャラクター作成そのものに、取り憑かれるほどの楽しさを感じたのは、ガープスが初めてだった。
 というか、僕が最初に触れたTRPGがガープス(ルナル)だったが、その後ソードワールドなどの別システムに触れても、ガープスほどにキャラクター作成に嵌れるシステムはなかった。
 当時、ポイント割り振り制で(ダイスを振らずに)キャラクター作成ができるゲームは、ガープスしかなかったのである。
 そして、次にキャラクター作成に嵌るシステムとなると、おそらくブレイドオブアルカナまで飛ぶことになる。

 普通に考えて、ポイント割り振り制のキャラクター作成の魅力は、乱数を使わずに比較的自分のイメージ通りのキャラクターが作れるところにあると言えるだろう。
 しかし、しかしだ。
 それだけではどうしても説明できない楽しさがある。

 それは「強さを追求する」楽しさだ。
 アリアンロッドでもソードワールド2.0でも、いわゆる「最強論争」は跡を絶たない。
 別にルールブックに最強を目指してほしいとか書いてあるわけでも、他のプレイヤーがそれを期待しているわけでもない(ある程度の「強さ」は期待されるだろうが、それ以上は要求されない)のに、多くのプレイヤーは自然と、自らの作るキャラクターに「強さ」を求めようとする。

 なぜなら、それが「楽しい」からだ。
 強いキャラを作ろうとして、ゲームシステムやデータに齧りつくことは、実に楽しい行為なのだ。

 僕はこれを「ゲームシステムを攻略する楽しみ」なのではないかなと考えた。

 普通「攻略」というと、主にコンシューマのゲームなどで、特定のステージ、ボス敵、ダンジョンなど、ある特定の「状況」や「相手」を想定した上で、それに対してどう有利に物事を進めていくかという行ない、それを指すことが多いと思う。
 しかしそれよりももっとジェネラルな、そのゲームシステム全般に通用する「攻略」も存在する。

 例えば、ファイナルファンタジーⅤをプレイしたことのあるプレイヤーなら、「まほうけん」「にとうりゅう」「みだれうち」の組み合わせが最強の一角であることを知っている。
 これはファイナルファンタジーⅤというゲーム内では、大抵どんな状況でも通用する最強の攻撃法で、個別の状況や相手を想定する必要のない「攻略」だ。
 強いて言うならば、これはファイナルファンタジーⅤという特定のゲームシステムを想定した「攻略」である。なぜならこの戦術は、ファイナルファンタジーⅣでもドラクエⅤでも通用しないからだ。

 これと同じ「攻略」が、TRPGのキャラクター作成、あるいは成長のときに行なわれていて、それがゲームの楽しさとして機能しているのではないかと思うのである。

 いじょ。
by ikapon24 | 2010-12-15 14:05 | TRPG論考

by ikapon24