[TRPG論考]ガンドッグの独自性
このゲームのコンセプトは非常にはっきりしていて、「現代世界を舞台とした特殊部隊モノ」です。
(まあ厳密には現代世界ではないんですが)
プレイヤーキャラクターはSWATだかSATだかに代表されるような特殊部隊の一員として、任務を遂行することになります。
ぶっちゃけ、そういう遊び方は、ガンドッグじゃなくてもできます。
わりと現代っぽい舞台のゲームで、PCが銃器を扱え、ぼちぼちスキル制などある──例えばガープスであったり、クトゥルフd20でもいいですし、極端な話ダブルクロスでもできるでしょう。
ただ、それが遊んで面白いかどうかという話になると、おそらくガンドッグに太刀打ちできるゲームはないでしょう。
何しろ、特殊部隊モノをやるために最適化されたシステムです。そりゃあその土俵で戦わせたら強いに決まっています。
「そのシステムじゃなきゃできないこと」ではないにせよ、遊び方を非常に狭い範囲に限定することで、広く浅くではなく、狭く深くゲームを作ることができているのが、ガンドッグの特徴と言えるでしょう。
想定される遊び方の範囲を狭めることで、そのゲームの焦点をはっきりさせ、より深く、遊びやすく、面白いゲームを作ることができるだろうというのは、確かに道理だと思います。
これに反しているのが、ソードワールドなどに代表されるシステム形式でしょう。
汎用シナリオ型とでも言いましょうか。
ダンジョン・アドベンチャーをしても、シティアドベンチャーをしても、ウィルダネスアドベンチャーをしてもいい。
そのために必要最低限と思えるルールと、使い勝手の良い一般行為判定ルールを用意して、まああんまり細かい部分は作らないからあとは各GMが適当に作ってよ、というスタンスのゲームシステムであるように思います。
その結果、実はシティアドベンチャーですらない、街でやんややんやするだけのシナリオ、なんてのも出てきて、むしろそれが流行って、結果として戦闘だけがゲームとして残って……なんて流れになっている気もしますが、さておき。
この両者の差は、システムごとの色を重視するか、GMの独自性を重視するか、という差でもあるように思います。
ゲームとしてはたいていガンドッグ型の方が優れている気がしますが、主にその枠内でしか遊べないガンドッグ型と比べて、ソードワールド型は可能性に長けているかもしれません。GMの発想次第で、よりフレキシブルに魅力あるゲームを生み出す可能性も多々あるでしょう。
まあ、どっちのほうが優れているというのは、難しい話です。

