[TRPG]PC1ができないPLのPC1シミュレート(3)
……ふむ、このキャラは絶対自分から自己紹介とかしないな。
「じゃあ教壇の横に立って、教室中を睨みつけます。……嘘です。目つきが悪いので、普通に前を見ているだけで睨んでいるように見えるだけです」
こんなところか。
そうすると、楠森七緒の姿が目に入ると。
「じゃあ今度は七緒を睨みます」
おい。
そして回想シーンへ。
七緒は隼人に嬉しそうにカメラを見せる。
「興味ねぇ」
「わ、ひどいよハヤトくん」
調子に乗ってNPCまで動かし始めました。
なんか、だよもん星人ぽいです。
「だってそりゃお前のだろ。俺がどう思っても関係ねぇだろ」
「それはそうだけど……ハヤトくんが喜んでくれると私も嬉しいんだよ」
「知るか」
「はぅー、ハヤトくんがいじめっ子だよー(泣)」
なるほど(手ぽむ)
むしろNPCまで動かしたほうがPC1プレイするのが楽なんだ(酷い)
それはそうと6歳の子供の会話に見えないのは……まあなんだ、Key作品に出てくる6歳児の会話とかこんなもんだからいいんだ、うん。
で、テレビで山のこと語る写真家を見ると。
ベランダの柵を渡って~とか言い出すのはさすがだなぁ大畑さん。これは本気で格好いいプレイだと思う。
まあ俺にはそんな素敵プレイは思いつかないって言うか翌日誘うとか普通に発想してたので、
「じゃあ翌日の夕方に、七緒の手を引っ張って山に行きます。行くぞ、とだけ言って。で、七緒は、どこに行くのかな圭一くん…じゃない、ハヤトくん、とか言うんだけど、無言で引っ張っていく。もしくは、うるせぇな、ガタガタ言わずについてこい、とかそんな感じ」
んで、夜の山は暗いし寒いし怖いし泣くし。
「でもハヤトくんは七緒の手をガシと掴んで引っ張っていくわけですよ。何があっても俺が守ってやるから安心しろ、とか言って」
そして山頂。
「うわぁ……ね、見てハヤトくん、すごいよ!」
「おい(でこぴん)」
「はうっ! い、痛いよハヤトくん(涙目)」
「何ぼさっとしてんだよ。カメラ持ってるんだろ、さっさと撮れ」
「えっ……う、うん!」
……あー、ダメだなこの台詞量は。
思い浮かんでも途中で1人芝居に耐えられなくなって投げ出しそうだ(笑)
そのとき、彼女は不意にカメラをキミのほうに向ける。パシャッ!
「…おい(でこぴん)」
「はうっ! い、痛いよハヤトくん(涙目)」
「何やってんだお前は。俺撮ってどうすんだよ」
「え、えへへー、この写真ハヤトくんにあげるね」
「いらねぇよ」
「だめ、あげるの。絶対捨てちゃダメだよ?」
こういうのって、浮かんでもTRPGのプレイ上で説明するのってなんか躊躇われますよねー?
というわけで今でも捨てられずに持っている、と。
そして回想シーンから戻って。
「じゃあ今度は七緒を睨みつけます」
「ひ、ひぅっ! ……え、ハヤトくん?」
ばれちゃいました。
GM、ばれても大丈夫? ……え、だめ?
「…あ、ううん、なんでもないの。昔の知り合いに似てたもんだから」
ハヤトよりも七緒のPLやってる気分になってきました。
……えーと、なんか話がおかしくなったな。
要するに何でしょう。
キャラが固まった途端に世界が180度反転して、すごくやりやすくなりました。
余裕がなくて浮ついていた精神状態がきっちり落ち着いて、周りを見る余裕もできたし、頭もスッキリして情景のストックもものすごく簡単に。
このキャラならいける!という自信ができたら、突然に、すべてのネガティブがポジティブに変わった印象です。
結論。
キャラ作成がうまくいっていればどうにかなるし、キャラ作成がまずければどうにもならない。
……え、いいのかそんな結論で?
まだ続く、かも。