[TRPG論考]シルバーレインRPGスパロボ説
つまり、「いけ、フィンファンネル!」とか、「あたるわけないでしょ、バァカ」とか、「うおぉぉおお、大雪山おろーし!」とか、そういうのを言うゲームであって、TRPG的なロールプレイとはまた違うものなのかもしれんなと。
……うーん、必殺技名が入ってこないのは、このゲームの欠陥なんじゃないだろうか。
まあ、さておき。
思えば僕も、TRPGを始めたての頃に、そのような台詞を言うことに憧れたことがあった。
スレイヤーズを見ては「リナのファイアボールの言い方が甘いなぁ。もっとこう、溜めがほしいんだよな」などと違いの分かる人ぶっていたこともあった。
「サラマンダーの脚、イフリートの吐息……」なんて別のファイアボールの詠唱に心を動かされたこともあった。
セーラームーンの皆様の必殺技の掛け声なんか理想的だと思っていたりもしたが、今思ってみれば毎週使い回しだったわけで、この辺、「変身シーン」などと同じで、何度見ても聞いても気持ちがよいという職人芸的な……あれ、えっと、何の話だっけ。
でまあ僕の場合、どういうわけか今では、そういう願望はなりをひそめてしまった。
なりをひそめただけで火種はまだ燻っている気はするが。
ところでこの手の──「決め台詞願望」とでも言おうか、そういうものを「気持ち悪い」とか「幼稚だ」とか、あるいは精神病の一種と見る人がいるかもしれないが、今、比較的客観的な立場から見れば、それらの見方は偏見であると言えるように思う。
「気持ちよく声を発したい」とか「変身願望」あるいは「同一化」の欲求と見れば、それは「カラオケが好き」というのと一緒なんじゃないかと。
つまり、この手の「決め台詞願望」の持ち主を気持ち悪いと言うのは、カラオケ好きの人はみんな気持ち悪いと言うのと同じなんじゃないだろうか。
などとつらつら考えてみた。
追記。
そういえば、男が女性曲を女性の声色で歌うのが気持ち悪いって見方はカラオケでもあるなぁ……