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Stray thoughts

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随想。あるいは道に迷った思考。

[TRPG論考]ブレイクスルーを考える

 Breakthrough(ブレイクスルー、ブレークスルー)とは、進歩、前進、また一般にそれまで障壁となっていた事象の突破を意味する英単語。

 こちらWikipediaさんより。
 個人的にふと「俺の戦術思考は突破主義だなぁ」などという言葉が脳裏に浮かんで、試しに「突破」を和英で引いてみたらbreakthroughとかいうどこかで聞いたことのある単語が出てきたんでこりゃ面白ぇと思って最近色々考えている次第。

 障壁(障害)とブレイクスルーとの関係は、ストレスとカタルシスの関係と、これ極めて近いものなんじゃないか、とか。
 いわゆるブレイクスルーリソース(神業とか奇跡とか)は、その存在自体が自己矛盾しているんじゃないか、とか。
 ダンスマカブルとエターナルフォースブリザードはどう違うんだろうかとか……は関係ないか。

 ときに深淵回廊というゲームは、実にブレイクスルー要素に富んだゲームだと思う。
 敵がこれ、普通に漫然と戦ったのでは勝てないか、ものすごいボッコボコに苦戦するようになってる。
 しかしたいていの場合、その敵の「脅威の本質」を見極めることにより、「突破口」を作ることができるようになっている。
 そしてその突破口を切り開くための要素は、ゲーム中にいくつか存在している。
 (問題はその、いくつかある要素の、どの1つすらも所持しておらずまた簡単に取得できない場合に、非常に面倒なことになるということだが……)

 ここでポイントだと思うのが「普通に漫然と」というところで、この条件はプレイヤーの成長に合わせてどんどんと変化、進化していく。
 その戦術が「当たり前」になってしまったら、そこにブレイクスルーは発生しないのだ、と思う。
 アリアンロッドに慣れた猛者は、もはや《インタラプト》にブレイクスルーを感じたりはしないのだ……多分。

 だから深淵回廊では、手を変え品を変え、今までの障害をブレイクスルーしてきた手段だけでは解決できないような、別な角度からの障害を次々と提示してくるのである……多分。
 (この辺はまあ、事前に敵のデータを知った上で装備購入やクラス変更などの対応を行ないうる定期更新RPGならではのゲーム性で、TRPGで同様に考えるわけにもいかないのだろうが)

 ただし、突破口を開かれうる障害というやつも、行き過ぎるとただのパズルである。
 それがパズルと異なる点は、0か1かのデジタルな正解と不正解ではなく、3か7かのアナログな正解と不正解になっているところだろうか。
 これが1か9か、あるいは01か99かとなってくれば、パズル臭を強く感じることになる……のかもしれない。
by ikapon24 | 2009-11-04 13:04 | TRPG論考

by ikapon24